函館の弁護士による慰謝料請求に関するコラム
 

• 証拠を集める前にやってはいけないこと

残業や飲み会、出張が突然増えた、それまでと態度が明らかに変わった、など様々な端緒から配偶者の不倫を疑う場面があると思います。

そうしたときにいきなり相手に対して問い詰めてしまうのはデメリットが大きく、やってはいけないことです。

問い詰められた配偶者から、証拠を出せと怒鳴られるたりするだけでなく、警戒心を強められてＬＩＮＥや写真などの証拠になるものを消されてしまったり、不倫を続けるにしても用心深くやられたりして証拠を確保するのが困難になる恐れがあります。

また、幸いにして配偶者が不倫を実際にはしていなかった場合でも、配偶者との信頼関係が壊れてしまい、離婚に発展してしまう最悪の事態もあり得ます。

したがって、配偶者が不倫しているかもしれない、といった場合には、まずするべきは水面下で不倫の証拠の収集を開始することです。

 

• 収集すべき証拠について

配偶者の不倫の相手や、不倫をする日時などがはっきりわかっている場合には、費用がかかってしまいますが探偵に依頼をすることが考えられます。

もっとも、まだ不倫の疑惑の段階では、費用をかけても無駄になってしまう恐れがあります。

そこで、まずはご自分で配偶者の不倫の証拠を身近なところから探していくことになることが一般的かと思います。

配偶者のスマートフォンがパスワード等でロックされていないのであれば、ＬＩＮＥやメールをチェックして異性とのやり取りがないかチェックすべきです。

ＬＩＮＥなどのやり取りについてはご自身のスマートフォンなどで画面を撮影したりすればよいでしょう。

配偶者の警戒心が薄い場合、写真や動画などで相手との親密な様子やともすれば性交中の写真や動画が保存されている場合もあります。

相手の携帯電話の番号がわかった場合、本名などが分からない場合でも番号から弁護士会を通じた照会によって契約者情報の照会が行える可能性があります。

配偶者だけが使用する自動車がある場合、車の中に証拠となるものが隠されているケースが多いです。

ゴミ箱などもチェックしてラブホテルのポイントカードや割引券などがないかも確認しましょう。

カーナビの履歴にもデート先やラブホテルへの履歴が残っている可能性がありますのでチェックすべきです。

配偶者が不倫をする疑わしいタイミングがはっきりしている場合には、配偶者の車にGPSをつけたり、ボイスレコーダーを入れておくなども有効かもしれません

いずれにしても、配偶者が警戒心を強めている場合には、証拠の収集は難しくなるので注意が必要です。

実際に証拠を収集した後は、その証拠がどこまで役に立つものなのか、一度弁護士に相談した方がよいでしょう。